三重県志摩市 担当者にインタビュー

取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?

三重県志摩市 産業振興部 観光商工課 森本泰史 氏

 当市の竹内市長が新潟県妙高市を訪問した際に、同市で実施されているクアオルトの取組に感銘を受け、当市における取り組みがスタートいたしました。
先駆的にクアオルトに取り組まれている自治体や団体と情報共有をさせて頂きながら、当市ならではクアオルトの取組を検討する中で、「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード」をご紹介頂き、応募させていただきました。

関係者に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?

 当市のクアオルトの取り組みについては、健康、医療、農林水産、観光、環境保護、雇用促進、まちづくりなど、横断的に全庁が関わる内容となっております。
それぞれの分野における既存の事業との連携を図りながら、市行政全体としてクアオルトに取り組んでいくため、市役所内や関係者による勉強会等を開催し、情報共有を図りながら事業を進めています。

クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?

 志摩市は平成30年6月に内閣府の取り組む「SDGs未来都市」に選定され、持続可能な地域社会づくりに率先して取り組む自治体として、様々な取り組みを行っております。

 当市では、平成31年3月末での高齢化率が約38.6%となり、今後ますます市民の健康寿命に係る対策が必要となっております。
クアオルトの取り組みに関しても、市民の健康意識の向上、健康寿命の延伸に向けた対策の一つとなります。
また、市民の健康だけでなく、伝統的な食文化を支える農林水産業、自然や温泉などの魅力ある観光業を一体のものと捉え、クアオルトに関連する様々な取組を実施することにより、SDGs未来都市として地域の持続可能性を一層高めていきたいと考えております。

色々な健康増進方法がありますが、クアオルト健康ウオーキングを導入するに至ったポイントはなんでしょうか。

 医学的根拠に基づくウオーキングであることに加え、「健康保養地」を目指す上で、地元食材等を活用した農林水産業振興や、交流人口の拡大といった観光振興などへの発展が期待できることが大きな理由です。

健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?

 市民や来訪者の健康増進を図ることを目的として、観光業を中心とした市内産業と連携し、温泉の利用促進を含む滞在型の保証が可能となる環境整備を実施し、質の高い健康保養地を目指していきます。
自然、食、伝統文化、温泉施設、リゾート施設などの当市の特色である農林水産資源・観光資源を活用し、クアオルト健康ウオーキングをはじめとする健康プログラムの提供や県内外への情報発信を実施することにより、観光客誘客、滞在時間の延伸、消費単価の向上、地元食材の地産地消の推進を図りたいと考えています。